【書】全国公募書道展
 超長鋒筆淡墨作品
書&デザインアート/言葉を描く線と色彩
 
右琳の書道スケッチ
  【紅葉 2007】
杜甫の作「暮春江陵、送馬大卿公恩命追赴闕下」【原文】及び、右琳による【要約と現代口語訳】
制作時・会期中の【関連Blog記事】へのリンクをまとめています。
■「暮春江陵、送馬大卿公恩命追赴闕下第29回東京書作展 │ 超長鋒筆淡墨【公募】作品
2007.11 池袋サンシャインシティ文化会館
「暮春江陵、送馬大卿公恩命追赴闕下」2007.04
【要約】「親愛なる馬卿ばけいさんへ
 
これから赴おもむかれる天子のもと、朝廷でも
あなたのその清らかな志しと才覚は
春の夜の月の如く照り輝くことでしょう。
私などが天子のお心を伺い知る由もないが
きっとあなたのご活躍を、喜ばれるに違いない。
また後日、長江でのあなたとの再会を願っています。
 
華奢きゃしゃな筆管に撓たわむ、8.7cmもの
長い長い毛足の筆に、たっぷりと含まれ
望む、紙の白さの中に放たれるのを
夏の間、密かに宿していた摺り墨で綴っています。

 
遠い昔の馬卿さんのご活躍を何度も何度も何度も祈り
筆を走らせておりましたら多くの色合いを学びました。
「線で空間を書くこと」と、
「色に奥行きを観ること」が今回のテーマです。

 
2007年9月制作 書体:書写体
筆:超長鋒筆(葆光) 墨:淡墨 紙:本画仙 70*235cm
Date:2007.11.27  
【原文】〔唐〕杜甫
 
暮春江陵、送馬大卿公恩命追赴闕下
 
自古求忠孝 名家信有之
吾賢富才術 此道未緇
玉府標弧映 霜蹄去不疑
 
激揚音韻徹 藉甚衆多推
潘陸應同調 孫呉亦異時
北辰徴事業 南紀赴恩私
 
卿月昇金掌 王春度玉
薫風行應律 湛露即歌詩
 
天意高難問 人情老易悲
樽前江漢闊 後會且深期
【現代口語訳】
 
晩春の江陵こうりょうにて、天子の恩命により
 朝廷へと赴おもむく馬卿ばけいに送る

 
昔から、君主に忠義を尽くす逸材は
名の有る家に存在すると信じられている。
才能や知恵、学問からの知識、
才学に富むあなたの忠誠心は清らかである。
その澄んだ心に映り輝く志しは、
秋霜を踏む駿馬の如く、千里を走ることだろう。
 
達観したあなたの言論に、
大勢の人は奮い立ち、高い評価を下している。
あなたの詩文は、“潘岳・陸機”とも
同調する程であろう。
戦略においても、“孫武・呉起”とは
ただ、生きた時代のみが異なる程であろう。
朝廷の事業を為すために
こうして、南紀の地から呼び寄せられ
あなたは恩遇を受けに赴かれる。
 
春の夜に輝く月の如く、
あなたの光は宮殿の庭の石畳を渡るだろう。
定めのようにあなたには
何れ心地よい、夏の風も薫るだろう。
天子から宴うたげを賜って、露を湛たたえる
美しい詩を、歌われることもあるだろう。
 
日が昇る天はとても高く
我々では、伺い知ることさえ難しいけれど
人の情けは歳を取ると、悲しみ易くなる。
酒樽を囲む別れ宴の前に横たわった
広大な江漢の川を眺めながら、
また後日、長江でのあなたとの再会を強く願う。
 
参考文献:「新漢和辞典」三訂版
/諸橋轍次・渡辺末吉・鎌田 正・米山寅大郎 著/大修館書店
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